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【私見的なジュエリーへの価値観】
Product Designer : Kεngo

結論から申し上げますと、たとえ小さなネックレスでも着用した時のシルエットや、ほんの一寸目を引くアクセントとなるスタイリッシュさを持ちえたジュエリーこそがライフスタイルを彩る、真のオシャレアイテムであると発想しています。

なぜならば、海外へ行った際、着ている洋服よりも靴やジュエリーなど小物を褒められる体験をしたことはありませんか?
海外旅行へ行ったとき、小物はアクセントとして観てられているのでそのアクセントを粋であると認識している文化ゆえに目が惹かれるのだと感じました。


そこで、歴史の一部側面から考えてみました。
欧米のジュエリー文化を古代より紐解いていくと、自然の力を宿すべく動物の骨や羽を使う狩猟系民族、牧畜民族は財産をイヤリングやネックレスに代えて常に身に着けて移動出来るようにし、さらに中世ヨーロッパの時代の階級制度が創立してからは身分や地位を示すものとして腕輪や王冠などの装飾品を、宗教においてはキリスト教でもロザリオや十字架の着用など、現代のジュエリー文化を作り上げ象徴していると考えられます。


一方の日本では、縄文時代以降から俄かに装飾する文化が消えているとの記述があり、弥生時代で農耕文化の成立によりさらに装飾品の着用は消え始めました。
それもそのはずで農耕文化は定住となっており、隣近所との平等な暮らしを送るために派手な装飾品は人々の生活から必要がなくなりました。

それに変わり衣や色を価値観として、飛鳥時代では着衣する色により位を分ける冠位十二階が制定されます。着物に合わせたかんざしや帯留めなどはあるものの、ジュエリーを必需品として着用する文化がありませんが、日本の伝統色が出来るなど日本独自で美の心は発展してきました。
 
現代では、海外のSNSやフォトグラフを見ると、老若男女問わず洒落た人は自分に似合うものが何かを把握しているかのように必ずジュエリーを着けており、それにより個性を象徴し一層目を引くことが出来ます。特筆すべきはその洗練されたスタイリッシュさであり、特定の形にはまっておらず自由にジュエリーを楽しんでいるように見えます。

日本と欧米諸国では、主義主張の異なる文化、色彩感覚の違い、職業柄などもありますが、大げさに表現しますと、日本は古来より人とのつながりにおいて、形にはまる事が美徳ともされますのでジュエリー+ファッションにおいても「~系」といったように、皆同じような流行デザインに形式や慣習を求められ、形にはまらないと着けたくないような気がしますが、現代のジュエリー文化は欧米から影響を受けているので、もっと自由にジュエリーやアクセサリーを着けてON-OFFの楽しみ方や代々ずっと大切に身につけるなど自分なりの個性に出来るといいですね。

Have a very good jewelry life!!

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